RADIO LINA -イタリア製学習書2- [イタリア語学習]
先日書いた「Pasta per due」と同じシリーズの読み物です。
こちらもレベル1、500単語のものです。
「RADIO LINA」の主役はフィレンツェのラジオDJ Robertaです。
彼女は”il mondo e' pieno di matti.”(世の中おかしなことだらけだわ。)
とか”Che strano!”(なんて不思議!)といった言葉を度々発しているの
ですが、この物語自体が結構stranoです。
Robertaが昼食をとろうと入ったレストランは混雑していて、たまたま1人で
テーブルについていたCDショップ店員のMatteoと相席することに。
音楽の話で盛り上がり、Matteoは自分の好きなNeffaのCDを取り出して
Robertaに見せようとしていたところ、うっかりパスタを運んでいたウエイターに
ぶつかってしまいます。
そして・・la pasta finisce tutta sulla camicia di Matteo.
パスタは全てMatteoのシャツにかかっていまいます。
普通なら店員さんあやまりまくり、なんなら店長出てくるんじゃ・・・なんて
状況ですが、500単語だからでしょうかRobertaは笑いながら
”Sono buoni glispaghetti?”(スパゲッティ美味しい?)と聞き、
Matteoは”Devo andare a lavorare.”(仕事行かなきゃ)と話は進み
2人はその日の晩、女性ロック歌手Gianna Gianniniのコンサートで
会う約束をしてさらっとわかれます。
Robertaはコンサートの前にGiannaのインタビューをする予定があったのですが
Matteoとわかれてスタジオで待っていると当のGiannaから電話がかかってきます。
なんと途中で車が壊れてしまったとのこと!しかも電話中にヘルメットを被った
怪しげな男が車に近づいてきて手に持った紙を見せられます。
そこには”Basta con la burutta musica! Basta con il rock! A.V.”
と、A.Vという署名付きでロックを罵る言葉が書かれていました。
Giannaはすっかりおびえてしまいます。Robertaはとりあえず、コンサートの後に
彼女に会う約束をして電話を切ります。
しかし、そのコンサートは中止に・・・・。会場では、A.Vのさらに過激なメッセージが
書かれたビラが撒き散らされました。”Se Gianna Giannini non vuole morire,
non deve piu' cantare.”(Giannaは死にたくなければもう歌うな)と。
ここからRobertaとMatteoはこのA.V.という人物を見つけ出すため奔走することに
なる訳なのですが、Annibale Venturiという元ジャズシンガーの老人がからんできて
話がややこしく(笑)なります。Annibaleは情緒不安定気味であからさまに
怪しいんです。
しかし私の中で最も怪しい人物は話の本筋とは全然関係ないフィレンツェ駅の
切符売り場の人です。MatteoはRobertaと一緒にシエナに住んでいるGiannaに
会いに行くことにしたのですが、Robertaが待ち合わせに遅れたためMatteoは先に
2人分の切符を買おうとします。
が、”Perche' due?”(なんで2枚なの?)と聞かれます。
Matteoは”Perche' fra poco arriva una mia amica・・・”(もうすぐ友達が
来るから・・・)と律儀に答えます。しかし、この売り場の人は「後5分で列車は出るし
きっと君の友達は来ないよ」とばっさり。Matteoも負けじと「Robertaは絶対もうすぐ
来るんだ」と抵抗します。そんなMatteoにこの人ったら・・・”Ah,si chiama Roberta.
Anch'io ho una amica con questo nome e non viene mai agli
appuntamenti....”(その子はRobertaっていうんだ。私にも同じ名前の友達が
いるけど、約束通りに来たためしがないよ)と言ってのけます。
こんなやり取りがRoberta登場まで延々と続きます。開いた口がふさがりません(笑)
まさに”il mondo e' pieno di matti.”です。
多少強引な感じはありますが(これも500単語だから?)、
最後は「なるほど~そうだったのか」と”割と”納得いく形でまとまっていました。
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