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Rabat ラバト -2005年マルタ島- [Malta -マルタ-]

イムディーナのお隣、城壁のすぐ外にあるのがラバト。アラビア語で単に「町」という意味なのだそうです
がもう少しひねれば良かったのに・・・と思わないでもないシンプルな名前。とはいえ、何も知らなければ
外国の一つの言葉として趣を感じます。

城壁で囲まれたイムディーナと違い、どこら辺までがラバトの町なのかがよく分かりませんでしたが
見所は中心部のエリアとローマ古代美術館、あとは迷わない程度に散歩を楽しむのみです。

ローマ古美術館の裏1.jpg
イムディーナのギリシャ門を出てすぐのところにある”ローマ古代美術館”。館内を巡っていると一度
外へ出られるようになっていて、そこから見えたのがこちら。おそらくローマ時代の建物の名残でしょう。
館内ではモザイクなど綺麗に保存されていたのですが、ここは瓦礫の山と紙一重の状態。
でもなぜか、館内の展示品よりこちらのほうに惹かれてしまう私。どう頑張っても元の姿を想像できな
かったのですが、やたらと写真を撮ってしまいました。

ラバトには2つのカタコンベ(地下墓地)があります。そのうちの一つがこちらの聖アガサ教会に付属
しているカタコンベ。写真は教会のほうの入口で、カタコンベへの入口は別にあります。
聖アガサ礼拝堂.jpg
カタコンベの入口周辺をうろうろしてみても誰もいないので、教会へ行って見学したいと言ったら開けて
くれました。多分私が行ったのが夕方、観光客が少ない時間だったのでこうなっちゃたんだと思いますが、通常は普通に入れるのではないでしょうか。
地球の歩き方によれば、こちらのカタコンベは4000㎡もの広さがあるとのことですが、見学できるのは
一部のみ。すぐに見終わる広さでしたし、気のせいか冷えてきた(笑)ため早々に地上へ。

次に向かったのは聖パウロ教会。ラバトの中心地にあり、一番の?見所。
聖パウロ教会.jpg
地下にはマルタに漂着した聖パウロが隠れ住んでいたという洞窟があるそうですが、時間がなくて
外からのみ撮影。この教会のあるパリッシュ広場、結構車の往来があり、上手く写真に収めるのに
苦労しました。

そして、すぐ近くにあるのがもう一つの地下墓地、聖パウロのカタコンベです。
ここを一番見たいと思っていて、教会地下の洞窟も見ないで急いで行ったのに・・・・。
入ろうとしたところで受付の人に「今日の入場は終了です」と無情にも追い出されてしまいました。
閉まる時間まではまだ間があるし、少しだけでも見たいと粘ってみましたが、「次のチャンスにね」と
あっさり却下。え~・・・。次っていつ?(’’)結構遠くからやってきたんだけどなあ。
未練がましく閉められた門ごしにしばらくじーーーっと見ていましたが、やっぱり入れてはもらえません
でした。悲しいので周辺を少しうろつき、フェンス越しに写真撮影。
聖パウロの地下墓地.jpg
ただの庭のようにも見えますが、ところどころに換気?のための穴のようなものがあり、この地下に
墓地があるのだと辛うじて分かりました。
聖パウロのカタコンベは4・5世紀に造られ、22万2千㎡!の広さがあるそうです。
どんな広さか分からないので、同じくらいの敷地を持つものを調べてみたら”千葉県立館山野鳥の森”
や”大阪の地下街”がヒットしました。うーん、ちょっと分かりづらい(笑)。でも、大阪の地下街合計8箇所
(梅田だけではなくミナミも)全部合わせた広さを想像するとかなりのものだと分かります。

地上のラバトの町は何の変哲もないのどかな所という印象でした。しかし、聖アガサのカタコンベと
聖パウロのカタコンベと洞窟など、地下には広大な空間が広がっている2重構造。
この町は地上よりも地下の姿に特徴があるようです。
地震の怖さを知る日本人には長時間の地下探検は精神衛生上良くないかもしれませんが(笑)。


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comment 6

echo

まぁ、なんて融通の利かない! せっかくなのに残念でしたね。
でも、いろいろ想いを馳せることが出来たようですね。
by echo (2008-08-04 04:46) 

くろた

ちょっと気になったのでアラビア語の薀蓄です。
イムディーナというのはアル(定冠詞、英語でいうthe)
・マディーナ(町というより市街地という意)が
なまったような気がします。間違ってったらすんません。

by くろた (2008-08-04 11:11) 

pace

アミーゴの世界ですからね(笑)
イタリアの街の2重構造には興味があります
古いものの上に新しいものを建てちゃう権力構造もね
by pace (2008-08-04 13:34) 

manzo

↑上でpaceさんも書いてますけど、イタリアの教会って
古い教会の上に新しい教会を建てたりしてますよね。
結構あちこちで遭遇しました。

カタコンベ、実はまだ1度も訪れたことがないです。
…だって、怖いもん(ToT)

by manzo (2008-08-04 19:35) 

Pace

>echoさん
私以外にも西洋人のご夫婦も締め出されてぼーぜんとしていました。
マルタもイタリアに負けず劣らず(というかそれ以上?)にバスなどの時間は
アバウトでしたが、こういうところだけきっちりしてるって詐欺ですよね(笑)
撤収は早いようです。いい教訓になりました。

>くろたさん
そうなんですね!手元にあるアラビア語関係の本といったら数年前のNHK
ラジオ講座”アラビア語入門”しかないのですが、ここに定冠詞のこと書いて
ありました。アラビア人支配の後にもマルタには色んな民族が入っているので
その過程で音が変わっていったんですかね(’’)?ご指摘頂いて地名について
考えてみると、こういうところにも歴史が垣間見えて勉強になりました。
ありがとうございます。

>paceさん
石の文化だからこそ古いものを基礎にして新しいものを建ててしまうということが
できるんですよね。日本のように木の建物なら古いものを壊して新しいものを
建てるしかないですもんね。でも、古いものを残しつつ重ねていっているからこそ
町に昔の面影を残すこともできるんでしょうね。

>manzoさん
古代ローマの遺跡の石や柱をリサイクル?して作っている教会などもありますよね!
私も実はカタコンベはこの時が始めてでした。小さな聖アガサのカタコンベですら、
こわごわ見学・・・だったのでもしも聖パウロのカタコンベに入れていたとしても
すぐに出てきてしまっていたかもしれません(^^;
ちなみにこの年、マルタ入りする前のローマで骸骨寺にチャレンジしていたから
カタコンベへ入る勇気がでたのかもしれません。
by Pace (2008-08-04 22:42) 

履歴書バイブル

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
by 履歴書バイブル (2013-11-21 11:23) 

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