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佐野美術館と梅花藻 -三島市- [Giappone -日本の街-]

関東地方では雨が続き、もう秋はすぐそこか?という涼しい日々でしたが、ここ三島(静岡県)にはまだまだ夏の欠片が多く残っています。そう、暑いんです。新幹線で1時間足らずの距離ですが、来るたびにいつも気温の差を体感します。

よく来る割にいつも仕事先と駅の往復でつまらないなーと思っていましたが、今回の出張では空き時間を利用して念願の佐野美術館へ行くことができました。伊豆箱根鉄道で三島駅から2つ目の田町駅で降りて歩く方法もありますが、市内循環バス(100円)だと美術館正面のバス停に着くので便利だと思います。

バスを降りて、美術館方面へ短い通路を進むとそこは「隆泉苑」という日本庭園。
隆泉苑1.jpg
隆泉苑2.jpg
佐野美術館はこの隆泉苑の一角に建てられており、看板に従って進んでいくと建物が見えてきます。
佐野美術館.jpg
佐野美術館入り口。どうやら今は展覧会をやっている模様。チケット買おうとすると受付の人に「収蔵品は見れないけどいいですか?」と言われ、それは悲しい・・・と思ったのですがせっかく来たので入ることにしました。”しりあがり寿(ことぶき)”という静岡出身の漫画家さんの展示会。1室目は3方向の壁一面にだーっと墨で掛かれたイラストが紙が張り巡らされていました。ゆるキャラがびっちり。・・・うーん、墨と紙で和的なのですがなんとも説明しがたい世界(笑)2室目は設置されたモニター数台でアニメーションが再生されていました。これもおやじが延々と縄跳びしてたり、見学者がワコムのペンタブレットを使ってしりあがり寿さんのイラストをなぞって描いた画像をすごいスピードで再生していたり。・・・よく分からないけど、ちゃっかり私も参加しておきました。3室目は漫画(本)と原画?が展示されていました。


「流星課長」 通勤電車という陰湿な戦場で常に席を確保し続ける中間管理職が主人公。奇抜な動きで鮮やかに空席を仕留める姿はもはや伝説として語り継がれる域に達しています。すさまじい形相で電車へ殺到する人々の間をかいくぐり(「押し合わないでくださーい」という駅員のアナウンスは全員無視)、つり革を伝って先回りしたり、網棚をほふく前進したり、挙句の果ては電車の屋根(!)を移動。常勝するために日夜修行も怠らない。”会社の近くに引越せ!!もしくは近所に職を見つけろ!!”と内心突っ込みつつも目が離せなくなってしまう作品。


「おーい メメントモリ」 メメントモリ(死を想え)はげっそり痩せて髪もぼさぼさの死にそうな主人公の名前になっちゃってるようです。瀕死の病人なのに、渋谷や国会にいちいち現れては人々に死を考えさせるように仕向けます。ラテン語の意味からそう外れてはいない言動ですが、たまに吐血したりしてる姿は非常にシュール。”精密検査受けろって・・・。”と思いつつも密かに応援したくなるメメントモリ。

佐野美術館では日本画や工芸品、日本刀などを見れると思っていたのですが、とんでもない世界に迷い込んでしまいました。これ以上書いてるときりがないので、ご興味あるかたはしりあがり寿さんの漫画を見てください。他にも双子のおやじ(登場するのはひたすらおやじ)などもありますので・・・。

くだらないと思いつつも堪能してしまった美術館を出て再び隆泉苑を通って外へ出ると、バス停のすぐ近くに小さなお地蔵様があることに気が付きました。
水掛地蔵.jpg
「水掛地蔵」様。頭に水をかけながら願い事をすると叶うそうです。もちろん私も願掛けしておきました。叶うかなぁ?(’’)

道を渡った向かい側には「梅花藻の里」というのがありました。梅に似た花が咲く藻だから梅花藻。きれいな冷たい水の中でしか育たないらしいです。
梅花藻1.jpg
撮ってる時には気が付かなかったのですが自分の影が写ってしまっていました。藻を撮影するのになぜ仁王立ちなのか・・・(笑)。男らしい自分の影に笑ってしまいます。
梅花藻3.jpg
水はご覧の通り澄み切っています。何の魚か分かりませんがたくさんいました。
梅花藻4.jpg
こんな感じでこじんまりと、大切に保護育成されていました。奥のほう(道の向こう側)に見える水車が張り付いた建物には「梅花藻まんじゅう」という看板が出ていて気になったのですが、閉まっていて購入できませんでした。残念ですが次回の楽しみにとっておきます。

駅前の楽寿園と郷土資料館しか知りませんでしたが、三島は他にも色々探検してみると面白そうです。


タグ:佐野美術館
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comment 4

pace

しりあがり寿ファンの1人です(笑)
三島出身だとは知りませんでした
佐野美術館の横は何時も通るのですけど(伊豆に通うのに)
いちいち突っ込むのが素敵です
次回は柿田川湧水の遊歩道にも行ってください
染物を水で流していて素敵なんです
by pace (2008-08-28 01:44) 

yukitan

日本庭園の中に美術館があるって素敵ですね。
by yukitan (2008-08-28 02:45) 

こうちゃん

とても風情をかんじますね。
水の冷たさが伝わってきます。
by こうちゃん (2008-08-28 13:40) 

Pace

>paceさん
しりあがり寿までもが守備範囲とは!!どこまで博学なんですか(笑)
あの世界には突っ込まずにはいられませんよ~!(^^;
三島市出身というわけではなく、静岡生まれの方のようです。
私の書き方がまぎらわしくてすみません。
明日の昼過ぎには帰るので今回は諦めねばなりませんが、柿田川にも
ぜひ行ってみたいと思います。三島にはたくさん良い所ありますね。

>yukitanさん
気軽に入れる日本庭園があると、街自体の格が高く見えますね。
さらに美術館も併設されているので”豊かな街”という印象が強まります。
市内には昔の面影がたくさん残っていますし、これからも時間を見つけて
良いところを探していきたいです。

>こうちゃんさん
三島自生の梅花藻は絶滅してしまい、現在あるのは別の所で育成したものを
ここへ移植したのだそうです。京都ほどあからさまではないのですが、
街の人々が景観や風情を守ろうとしている意思の表れが、ここ以外の他の場所にもあるようです。(蛍の復活など)
水はきらきらしてて綺麗で、足を突っ込んで冷たさを味わいたい衝動に
駆られましたが、なんとか我慢しました。
by Pace (2008-08-29 00:50) 

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