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Roma ドーリアパンフィーリ美術館 -2004年秋- [Italia -イタリア-]

2004年秋のイタリア旅最終日。
前日に国立博物館4箇所を強行突破してしまったので、この日はドーリアパンフィーリ美術館のみに
的を絞っての行動。入り口が分かりにくい・・・とは聞いていましたが、やっぱり建物周辺を徘徊する
羽目に陥りました。

大通り(Via del Corso)側ではなく、ローマ大学との間にあるPiazza del Collegio Romanoに
向かうと旗があり、そこが入り口になっています。
Galleria Doria Pamphilj.jpg
広場といってもご覧の通り、車で埋め尽くされて駐車場状態です。
ドーリアパンフィーリのHPMAPがありますが、矢印の方向が違うような気がします・・・。
これだとVia del Corso側に入り口があると思ってしまいます。が、矢印45度程左にまわした
辺りが入り口なんです。まぎらわしいですね(笑)

排気ガスまみれであっても歴史ある建物。美術館のコレクションも素晴らしいものです。
これがドーリアパンフィーリ一族の私的な財産であることがすごいです。
Musei di Roma(美・博物館ガイドブック)には、”ローマに現存する私的なアートコレクション
としてはとても重要かつ壮麗なもの”と書かれていますし、地球の歩き方(ローマ)によれば
宮殿内には1000に及ぶ部屋!があるとのこと。

ドーリアパンフィーリHPのStoria(歴史)ページによれば・・・
1763年、ローマ教皇クレメンテ13世により、ジョヴァンニ・アンドレア・ドーリア4世にパンフィーリ家の
姓、紋章、財産が与えられた。(これはジョバンニ・アンドレア・ドーリア3世とアンナ・パンフィーリの
結婚による姻戚関係に基づくものだったとか。)そして、これにより、男子の相続人を持たずに
亡くなったジロラモ・パンフィーリの後を誰が継ぐかという論争に終止符が打たれたとあります。
ちなみに、相続を争っていたのはボルゲーゼ家やコロンナ家といったローマの有名家系。
こうしてGenovaのドーリア家とRomaのパンフィーリ家は、イタリアの歴史の中で目立つ存在と
なっていったとのこと。
芸術作品のコレクションが開始されたのは17世紀半ばのCamilloの時代からのようです。

パンフィーリ家に繋がりのあるInnocenzo10世(イノケンティウス10世)の肖像画(ベラスケス作)が
ドーリアパンフィーリ美術館のチケットに印刷されていました。
私の第一目的はカラヴァッジョ。3枚の絵が展示されており、3枚ともブックショップで絵葉書購入。
この中の1枚「若き洗礼者ヨハネ」は長い間本物と思われていましたが、コピーだということが
判明したという経緯があります。
※詳細については、以前の記事で紹介した”消えたカラヴァッジョ”に書かれています。

後で知ったのですが、GenovaにはPalazzo del Principeという宮殿があるようです。
ドーリア家のもともとのお屋敷のようですね。HPに載っている写真は小さいのですが、かなり
ゴージャスな雰囲気。北イタリアはまだ行っていないところが多いので、この宮殿も今後の候補の
1つにしたいと思います。

ドーリアパンフィーリ家の話で長くなってしまいましたが、美術館内部は多くの絵画が飾られ
何時間いても飽きません。これまで行った美術館の中でもベスト3に入るお気に入りとなり、
「ここだけで1日使えることになって逆に良かった!」と思いました。
前日の強行突破も無駄ではなかったということですね(^^;


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pace

たぶん私にとってのイタリアは、欧州の美術品に対する感動に飽きてしまって、ただ食べて過ごしたイタリアかも知れません。
GPを見に行ったり、ミニカーを探したり、バールでただ人を見ていただけです。
by pace (2008-06-23 01:35) 

echo

限られた時間の中で、見たいものはたくさんあるし・・・
どこに的を絞るか、なかなか大変ですよね。
広場はまるで駐車場wイタリアのパーキングって、やっぱりすごいw
by echo (2008-06-23 20:50) 

Pace

>paceさん
イタリア中が美術品だらけ・・と言っても過言ではないくらいですよね。
最初は”そこにあるから”という単純な理由で見ていたのですが、
ドーリアパンフィーリの例のようにその背景や奥深さを知るようになって
蟻地獄にはまってしまったのかもしれません。
恥ずかしながら、ヴァチカン博物館やウフィツィ美術館といった最初に見ておくべき
超有名どころにはまだ行ったことがないんです・・・。邪道ですよね(笑)
私もイタリアでの一番の楽しみは”食”と”人間観察”です!GP観戦も憧れです(’’)

>echoさん
いつもいつも旅の計画時には行き先決めるのに悩んでしまいます。
そしてばたばたと旅立つはめになっています。
Blogを拝見しているとechoさんは貴重な時間を大切に過ごされているのを
感じます。私も同じどころに行っているのに、echoさんの目線で切り取られた
写真を見て改めて良さを感じたりしています。
広場の写真、なるべく車が写らないように・・・と努力してこれですから(笑)
by Pace (2008-06-24 00:24) 

manzo

ローマの美術館はヴァチカンとボルゲーゼしか行ったことないです。

ジェノヴァのドーリア家というと、16世紀にオスマン・トルコと戦った
海の傭兵隊長というイメージが強いですが…。
ローマとも結びつきがあったとは知りませんでした。

by manzo (2008-06-30 23:38) 

Pace

>manzoさん
アンドレア・ドーリアがいますよね!
私はずっと”ドーリアパンフィーリ”で1つの苗字だと思っていたんです。
美術館で買った絵葉書を入れてくれた袋にジェノヴァのPalazzoの住所が印刷してあるのを見た時にも別荘があるのかくらいにしか思わず・・・。
HPでこの一族は2つの家がくっついたと知ってやっとあのドーリア家に思い
至ったというお馬鹿な私・・・。manzoさんすごすぎです!!!
ボルゲーゼ美術館も素晴らしいですよね♪
by Pace (2008-07-01 20:48) 

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