Arezzo アレッツォ －2004年秋－

AssisiからPerugiaを経てたどり着いたArezzo。
映画「La vita e' bella」（ライフ・イズ・ビューティフル）を観て涙をぽろぽろこぼした後、
いつか必ず行くぞ！と心に決めていた街です。

映画にも登場したPiazza Grande（グランデ広場）。6月の第3日曜と9月の第一日曜には
”Giostra del Saracino（サラセン人の馬上槍試合）”の舞台となり、毎月第一日曜には
”Feria dell'Antiquariato（アンティーク市）”の会場となるそうです。
アンティーク市は1968年に始まり、イタリア中から出展者が集まるとか。

Piazza vasari（ヴァザーリの広場）とも呼ばれ、1573年にGiorgio Vasariが設計した
Palazzo delle Logge（ロッジア宮殿）があります。

ヴァザーリのLoggia（開廊・柱廊の意味）です。

Piazza Grande（グランデ広場）から後陣部を見ることができるSanta Maria della Pieve
(サンタ・マリア・デッラ・ピエーヴェ教会）です。

入り口のあるこちら側は狭い路地に面しており、うまく写真を撮るのに苦労しましたが
なんとかアーチ全てを収めることに成功。
トスカーナのロマネスク様式の教会としては非常に大きくかつ重要な建物だと紹介されています。

Arezzo出身の芸術家、Giorgio Vasari（ヴァザーリ）の家です。

1540年～１５４８年頃にVasariが友人達と内装を仕上げたらしいです。
が、彼自身はフィレンツェやローマ、その他様々な街で多くを過ごしたためこの家には
あまりいなかったとか。現在は博物館が置かれています。

ヴァザーリの家のあるXX Settembre通り。静かな路地でした。

堂々とした佇まいのDuomo。

ファサードが未完成のままのBasilica di San Francesco（サン・フランチェスコ教会）。
内部もシンプルな造りでしたがPiero della Francescaの作品があるためあなどれません。

ドメニコ派修道士達によって建てられたSan Domenico（サン・ドメニコ教会）。
ファサードはアーチ式鐘楼が特徴的ですが、”Probabilmente incompiuta（おそらくは未完成）”
とガイドブックに書かれています。
ぱっと見地味ですが、こちらも内部にはCimabue（チマブエ）の作品や、フレスコ画、テラコッタの
聖母子像などで飾られていて見逃せません。

Chiesa di San Michele(サン・ミケーレ教会）。
扉上部にはキリストとSan Michele、Adrianoのモザイクがあります。

ベネディクト会修道士達によって建てられたBadia di Santa Flora e Lucilla。
内部には騙し絵で描かれたクーポラがあります。この建物にもヴァザーリは関わりがあるらしいです。

Via GaribardiにあるChiesa della Santissima Annunziata。
こちらもファサードは未完成ですね。だいぶ目が慣れました（＾＾；

Arezzoは駅前のPiazza della repubblicaにツーリストインフォメーションがあり、
そこから歩いていける範囲に見所がつまっています。
　★観光案内HP（イタリア語）★

建物の外観から無骨な印象を受ける街ですが、「La vita e' bella」を観てから訪れると
ちょっと違った楽しみ方ができると思います。
前半は「それはどうかと思うぞ・・・」というような奇行の目立つグイド（主人公）ですが、
その生き方と彼の人生に感動する映画です。Arezzoに行く予定のない方にもお勧めします。

タグ：イタリア 旅

comment 14

建物にマークのようなものがありますが、これは、何なのでしょう？
by 飛騨の忍者　ぼぼ影 (2008-05-25 16:11) 

「La vita e' bella」私も好きな映画です。最後に自転車を見て心が溶け出す少年の姿・・・
細やかなところも丁寧に作られた映画ですよね。
同じイタリアでも、建物の色合いが違うと街の持つ雰囲気も変わりますね。
by echo (2008-05-25 16:23) 

＞飛騨の忍者　ぼぼ影さん
建物にくっついているのは紋章の描かれた盾のようでした。
この記事にもリンクをはっている馬上槍試合のHPによれば街を４つの地区に分けて戦うようで、それぞれに紋章があるようです。
建物には４つ以上の種類があるので、地区毎のチームの紋章以外に個人で持っている図案もあるのでしょうか。試合で使う槍の持ち手の写真を見ると、様々な細工や紋章で飾り付けられていたのでそのように推察しましたが、あやふやな答えですみません。

＞echoさん
街の中ではLa vita e' bellaの看板をいくつか見かけ、その度に立ち止まり、
映画のシーンを思い出していました。
ブログのタイトル「La vita」も実は映画の題を真似たんです。
”人生は宝物”と言えるようにとの願いをこめて。
オストゥーニの白、アッシジの淡いピンクとイタリアの街にはそれぞれカラーが
あって印象が違いますね。アレッツォは黄色が強く、重みのある色合いの街並みでした。
by Pace (2008-05-26 00:18) 

ヨーロッパの街並みって本当に美しいですね。
行きたいな～
by 鈴木浩司 (2008-05-26 12:25) 

あの映画は泣けますよね。
特に、最後、兵士に連れて行かれながらも、おどけて行進していくシーンは、涙なくしては見れません。


by itatravel (2008-05-26 22:36) 

＞鈴木浩司さん
コメントありがとうございます。
どの街にもそれぞれの良さがありますが、ヨーロッパの建築物の美しさは
特別ですよね。こうしてブログを書きつつ写真を見返しているとまた行きたくなります。

＞itatravelさん
自分の命よりも息子の笑顔を守るためにとった行動だと思いますが、
観ているこちらは号泣ですよね。子役の男の子もほんとに可愛くて
無邪気で、それがまた一層涙を誘うんですよね。
by Pace (2008-05-26 23:36) 

イタリアも、含めてヨーロッパは行ってみたいです。
実は、私は、海外は、香港に一度行ったことがある
だけなんです。

by リックディアス (2008-05-27 05:59) 

＞リックディアスさん
コメントありがとうございます。
イタリア以外のヨーロッパはドイツしか知らないのですが、欧州の文化に触れると
視界が広くなる気がします。
私は香港には行ったことないんです。友人に私のイタリア病と同じように香港病に
罹っている子がいるので一度は行きたいと思っています。
by Pace (2008-05-27 23:40) 

私が2003年にアレッツォに行ったときも、Giostra直後だったので
この盾の形の紋章がPiazza Grande広場のあちこちにありましたよ。
やはり「La vita è bella」を思い出しながら、友達2人と一緒に
「Grandeって言うわりにちっちゃ～い!」とか、Guidoの真似をして
「Giosué!」と叫んでみたり。懐かしいです。

by manzo (2008-05-28 21:49) 

＞manzoさん
確かにあの広場、想像してたのよりちっちゃい！と思いました（＾＾；
やっぱりArezzoは「La vita e' bella」を観ているか観ていないかで
楽しみ方にかなりの差がでますよね！
by Pace (2008-05-28 23:17) 

本当に趣があって美しい街ですよね。
by Nicoli♪ (2008-05-31 16:43) 

＞Nicoli♪さん
イタリアにはこのような美しい街がいたるところにあり、何度行っても
飽きません。全部！は無理でも、できるだけ多くの街を訪れてみたいと
思います。
by Pace (2008-05-31 21:39) 

こんばんは☆

あの映画のシーンにこのArezzoの町が使われていたのですね。
初めて知りました。

優しく面白く　切なくて　号泣しちゃった映画です。
今でも思いだすと　胸がうずくほど辛い感動のラストシーン

いつの日か　この町角に立てるかもしれない、、、
もう一度　映画を観たいと思いました。

by momin (2009-04-19 01:37) 

＞mominさん
La vita e' bellaはほんとに泣ける映画ですよね～♪
あの子役の男の子の無邪気さが、胸にしみました。

Arezzoに行かれることが決まったら、その前にぜひもう一度映画をご覧に
なってください。Piazza Grandeに立った時の感動は、いまでも忘れられ
ません。
by Pace (2009-04-19 22:27)