日本人の背中 [leggere -読書-]
どんなにイタリアが好きでイタリアのことで頭がいっぱいでも私が日本人であることは
かわりありません。私がイタリアに対して思うことや感じることは、すべて日本で生まれ
育った日本人としての感性を通してみているのは自覚しています。
では、逆に外国人から見た日本と日本人はどのようなものなのか?というのも外国旅行に
行く度に意識するようになっていきました。
「欧米人はどこに惹かれ、何に驚くのか」と表紙に書かれたこちらの本は、イギリス通の著者が
外国人から聞いた日本人の知らない日本人の魅力―「日本人の背中」について綴っておられます。
語られている内容には”おー!これは知らなかった!”と驚くほどのものは見当たりませんでしたが
どちらかといえばマイナスにとらえがちな日本人の特性についても、穏やかに受け止め自分たちを
素直に見つめ直そうと思わせるところに新鮮さを感じました。
ちなみに、”欧米”に含まれているのは主にイギリス・アメリカで、イタリアはでてきません。
おそらく”欧”のなかにイタリアを含めると話がややこしくなるからでしょう(笑)
印象に残ったのは「長いものに巻かれると急に強くなる」と題された一節です。
このタイトルにはちょっと笑ってしまいましたが、”私よりみんな、そこから震災や敗戦を乗り越えて
きたのであり、長いものに巻かれる文化もなくみんなが張り合っていたなら今の発展はなかった”
という著者の言葉にはっとしました。
外国人と接するにあたって、自分の目に映るものばかりにとらわれるのではなく、自分では
見えない日本人としての”背中”も意識していきたいと思いました。
日本での日常生活においても、卑屈になって背中を丸めたり、無理して背伸びしたりすることなく、
等身大で背筋の伸びた生き方や人付き合いをしていきたいです。
本当に、外に出てみると改めて日本の良さが分かったりしますね。
また、様々な国の人と話すと、思ってもみなかった視点を気づかされたり。
先日も勧告の方と話す機会があり、「日本は古い建造物を大切にする国で羨ましい」と言われ、びっくりしました。
もっともっと日本の良さを世界にアピールできるように、
また、それらを私たちが誇りに思えるようにしてゆきたいですね。
by echo (2008-05-21 23:52)
>echoさん
国外へ出ると自分が日本人であることを強く意識します。
そして自分が日本を好きだということも外国の方と触れ合うことで改めて気付いたり。
私はよくイタリア人に「イタリアは中世の街並みを大切に保存しているけど
日本は逆だ」と嘆いていますが、韓国の方からは日本が古い建物を大切に
しているように見えるんですね!新しい発見です。
外から知らされるのではなく、日本人である私達が日本のことをきちんと見直し、
良い点を誇れるようにしたいなと私も思います。
by Pace (2008-05-22 00:36)
いい本を紹介してくださって、ありがとうございます。
ちょっと読んでみたいです。
by Nicoli♪ (2008-05-25 10:18)
>Nicoli♪さん
コメントありがとうございます!
日本人は欧米人から見ると”理解しにくい”民族だそうです。
どこにその要因があるのかも書かれていますので、外国の方と
コミュニケーションする際の参考にもなると思います。
by Pace (2008-05-25 11:58)